伝統的工芸品認定の木目込み雛人形

伝統証紙

品質の良い木目込み雛人形を購入したいという方にとって、ひとつの目安になるのが伝統的工芸品のマークです。

 

木目込み雛人形の木札(作札)に左側の画像のようなシールが貼られているのをご覧になったことがありますでしょうか?

 

これが伝統的工芸品であることを示すマークです。

 

伝統的工芸品とは伝統的な技術や技法、材料により手作業で作られた工芸品のことで経済産業省が制定する伝産法の規定を満たしたものだけが「伝統的工芸品」として認定されます。

 

つまり伝統的工芸品であることを示すこのシール(伝統証紙)は国が認めた証であるとともに、その工芸品が昔から伝わる技術・材料等を踏襲して作られたものだということを知らせる役目も果たしているのです。

 

 

 

伝統的工芸品として認められるために必要とされる条件は「伝統的工芸品産業の振興に関する法律(伝産法)」で規定されています。

 

経済産業大臣指定「伝統的工芸品」の詳細は下記のとおりです。

 

伝統的工芸品とは

 

一般の「伝統工芸」などの呼び方とは別に、「伝統的工芸品」という呼称は、「伝統的工芸品産業の振興に関する法律(伝産法)」で定められました。「的」とは「工芸品の特長となっている原材料や技術・技法の主要な部分が今日まで継承されていて、さらに、その持ち味を維持しながらも、産業環境に適するように改良を加えたり、時代の需要に即した製品作りがされている工芸品」というほどの意味です。

 

「伝統的工芸品」には、法律上では次の要件が必要と規定されています。

 

 

1.主として日常生活で使われるもの

 

冠婚葬祭や節句などのように、一生あるいは年に数回の行事でも、生活に密着し一般家庭で使われる場合は、「日常生活」に含みます。
工芸品は「用の美」ともいわれ、長い間多くの人の目や手に触れることで、使いやすさや完成度が向上します。また色・紋様・形は、日本の生活慣習や文化的な背景とも深く関わっています。

 

 

2.製造過程の主要部分が手作り

 

すべて手作りでなくても差し支えありません。が、製品の品質、形態、デザインなど、製品の特長や持ち味を継承する工程は「手作り」が条件です。持ち味が損なわれないような補助的工程には、機械を導入することが可能です。
製品一つ一つが人の手に触れる工程を経るので、人間工学的にも妥当な寸法や形状となりますし、安全性も備えています。

 

 

3.伝統的技術または技法によって製造

 

伝統的とはおよそ100年間以上の継続を意味します。工芸品の技術、技法は、100年間以上、多くの作り手の試行錯誤や改良を経て初めて確立すると考えられています。技術と技法は一体不可分なものですが、どちらかといえば技術は、「技術を磨く」といわれるように「一人一人の作り手の技量」「精度」に関わりが強く、技法は「原材料の選択から製法に至るノウハウの歴史的な積み重ね」に関わるものといえます。

 

伝統的技術、技法は、昔からの方法そのままでなく、根本的な変化や製品の特長を変えることがなければ、改善や発展は差し支えありません。

 

 

4.伝統的に使用されてきた原材料

 

3.と同様に、100年間以上の継続を意味し、長い間吟味された、人と自然にやさしい材料が使われます。なお、既に枯渇したものや入手が極めて困難な原材料もあり、その場合は、持ち味を変えない範囲で同種の原材料に転換することは、伝統的であるとされます。

 

 

5.一定の地域で産地を形成

 

一定の地域で、ある程度の規模の製造者があり、地域産業として成立していることが必要です。ある程度の規模とは、10企業以上または30人以上が想定されています。個々の企業だけでなく、産地全体の自信と責任に裏付けられた信頼性があります。

 

 

 

出典:一般財団法人 伝統的工芸品産業振興協会ホームページ

 

 

このように伝統的工芸品として認められるためには数々の厳しい条件をクリアしなければなりません。

 

ちなみに上記の要項を木目込み雛人形に当てはめた場合、重要となるポイントは以下のとおりです。

 

  • 胴体には桐の粉末に正麩糊(しょうふのり)を混ぜて作った桐塑(とうそ)を使用する。
  • お顔は桐塑頭あるいは素焼きの頭(瀬戸物)を使用する。
  • 髪の毛には絹糸(すが糸)を使用する。
  • 衣装には100年以上継続している原材料を使用する(絹、綿、麻等の天然素材)。

 

 

本当に作りが良い雛人形を購入したいとけど、「どんな商品を選べばいいのかわからない」「絶対に失敗したくない」という方は、伝統的工芸品認定の木目込み雛人形を選んでおけば、まず間違いありません。

 

※伝統的工芸品認定の木目込み雛人形は、こちらのページでご紹介しています。
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