お店に行く前に知っておきたい三段飾りの売れ筋相場
昨今の住宅事情や生活スタイルに合わせて、特に都市部ではコンパクトなサイズの雛人形(親王飾りや収納飾り、ケース飾り)が圧倒的な人気を集めています。
でも雛人形といえば、やはり「段飾り」という考えの方も少なくないでしょう。
実際、コンパクトサイズの雛人形を買い求める方が多い中、毎年一定の割合で段飾りは売れ続けているそうです(節句人形店調べ)。
ただし段飾りといっても、設置するのも収納するのも広いスペースを要する七段飾りではなく、近年は比較的飾りやすい三段飾りが主流になっています。
程よい華やかさを演出できる三段飾りは、お殿様とお姫様に三人官女を加えた五人構成、そして嫁入り道具の重箱、お籠、牛車を飾るため、親王飾りよりも一般的に値段は高くなります。
また、ひと口に三段飾りといっても価格帯の幅は広く、商品の値段は主役となる人形の精巧さや、飾り台・屏風・道具類の素材、細工などによって違いが出てきます。
更に三段飾りにもサイズは色々あり、大きさによって価格帯はある程度決まっています。
コンパクトサイズの三段飾りの相場(売れ筋価格帯):10万円〜15万円
お雛様を設置するスペースは少ないけれど三段飾りが欲しいという方に向けて、最近は間口75cm(25号)以下のコンパクトな商品を取り扱う人形店が増えてきました。
25号以下の三段飾りは手頃な価格の商品が多く、10万円程度で購入できる商品もたくさんあります。
また飾り段のサイズが小さくなると雛人形のサイズも当然小さくなりますが、幅60cm(20号)サイズの三段飾りなら7〜8万円で購入できます。
コンパクトサイズの三段飾りは、飾る場所はあまり広くないけど親王飾りではちょっと物足りないので「せめて三人官女まで揃えたい」という方に最適ですね。
標準サイズの三段飾りの相場(売れ筋価格帯):20万円〜25万円
一方、お雛様を飾るスペースは広めに用意できるので、ある程度の大きさがあり見栄えのする三段飾りが欲しいという方には、間口90cm(30号)以上の商品がおすすめです。
節句人形専門店で標準サイズ的に販売されている三段飾りが間口90cm(30号)のタイプで、30万円前後の値札が付いている商品が多いと思います。
しかし店舗では若干の値引き交渉には応じてくれるはずですので、実際には20万円〜25万円が30号サイズの三段飾りの相場と言えるでしょう。
ちなみに30号以上の三段飾りになると更に相場は上がり、間口105cm(35号)は25万円〜30万円、間口120cm(40号)の三段飾りは30万円〜35万円が目安になります。
なお、ここでご案内している三段飾りの相場は、あくまでも人形店における売れ筋商品の価格帯です。
なので人形店ではもっと値段が高い商品も安い商品も販売しています。
ただし相場よりも極端に値段が安い商品になると、雛人形の衣装が正絹ではなく化繊であったり、屏風や飾り台の装飾が刺繍ではなくプリントだったり等、作りや仕立ての質に違いが出てきます。
予算を抑えて三段飾りを購入したい場合は
もしも雛人形の品質を落とさずに予算を抑えたいという場合は、伝統的な金屏風と緋毛氈(ひもうせん)という組み合わせの三段飾りにするのがおすすめです。
金屏風と緋毛氈の三段飾りはこういう感じです。
こうすることによって、相場よりも確実に値段を抑えることができます(木製の段・屏風セットよりも3〜5万円は安くなると思います)。
ちなみに値段が安くなるからといって見た目が貧弱になるわけではなく、シンプルな分だけ人形が際立ち高級感も出てきます。
多くの節句人形専門店では、雛人形と飾り台、屏風の組合せの変更には応じてくれると思いますので、どうしても予算オーバーしてしまうという場合は、人形はそのままで金屏風と緋毛氈のセットに変えてみるのも一案です。
雛人形の品質を落とさずに予算を抑えられ、なおかつ古式ゆかしい雰囲気も大切にしたいという方は、緋毛氈に金沢箔押金屏風の三段飾りを選んでみてはいかがでしょうか。